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歯周病

歯周病について

歯周病

日本の成人の約80%が
感染している歯周病

歯周組織が歯垢(プラーク)に含まれている歯周病菌に感染し、歯ぐきが腫れたり、出血したり、最終的には歯周組織が破壊されて歯が抜けてしまう病気です。 歯肉炎、歯周炎とも呼ばれています。
歯垢(プラーク)は時間が経つと歯磨きでは取り除くことができない歯石になります。 歯石自体は歯周病の原因ではありませんが、歯磨きでは除去できないため周囲のプラークの除去を困難にし、専門的な治療が必要となるケースがあります。

歯周病の原因

歯周病は必ずかかる病気なのでしょうか?

歯周病は必ずかかるわけではありませんが国民の3人に2人は歯周病になっているといわれています。
歯周病の原因は下記の3つが関係すると考えられています。
非常に稀に遺伝子が関与する歯周病も報告されています。
歯周病について心配であれば検査を行いますので1度受診されることをおすすめします。

歯茎は痛くないのに血が出るのは
悪い状態ですか?

  1. 結論から申し上げますと良くない状態です。
    歯磨きの時に血が出るようになるのは歯周病が進んでいるサインです。歯周病菌には栄養素として鉄分が必要不可欠です。

    健康な歯茎の場合出血などは起きないので歯周病菌はおとなしくしているのですが歯茎にプラークが溜まりだんだん歯周病菌の数が増えてくると歯周ポケットの内側に小さな傷を作り出血しやすくなり、血液を分解、栄養素である鉄分をどんどん摂取、歯周病菌がどんどん元気になっていきます。

  2. つまり歯茎から血が出ている状態は歯周病が進行している証拠なのです。ですから歯茎から最近よく血が出るようになったと感じる方は1度歯医者さんを受診することをおすすめします。

歯周病の3つの原因

  1. 細菌因子
    (歯周ポケット内のプラーク等)
  2. 環境因子(喫煙、ストレス、お薬等)
  3. 宿主因子
    (患者さん自身の体質や
    全身疾患等)

歯周病治療の流れ

  1. 歯周ポケット診査、レントゲン撮影、口腔内写真撮影 歯周病の原因は一人ひとり異なりますので、治療していく前に検査を行い、それぞれに適した治療を行っていきます。
  2. プラークを除去 歯周病の原因は歯垢(プラーク)なので、プラークを除去して付きにくくすることが治療の基本となります。
    歯科衛生士による歯磨き指導や歯間ブラシ、デンタルフロスなどで改善をはかります。簡単に落とせる歯石やプラークを落していき、検査にて改善を確認します。
    軽度の歯周炎の方はここまでで治療が完了します。
  3. 歯と歯肉の間に溜まっていた
    歯石や歯垢(プラーク)除去
    中等度~重度の歯周炎の場合、歯石が深くまであるため取りきれません。 このような場合は外科的な治療が必要となります。麻酔をしてから歯肉の切開をし、歯と歯肉の間に溜まっていた歯石や歯垢(プラーク)を除去します。
  4. メインテナンス 口の中の細菌を完全になくすことは難しく、歯周病は再発し易いので、治療完了後も定期的なメインテナンスが必要となります。 再発防止には患者様自身による歯垢(プラーク)のコントロールだけでなく、定期的に歯科医師や歯科衛生士による検診や治療を受け、歯をメインテナンスすることが重要です。

歯周病のよくある質問

歯周病のよくある質問

Q. 全身の病気と歯周病の関係について
教えてください

A. お口の中は全身の中でも最も微生物、
細菌が多く存在している場所であり、

歯肉は非常に敏感な組織です。

そして近年の研究によりあらゆる全身疾患と歯周病の関連性が指摘されてきています。歯周病との関連に挙げられているものには心疾患、呼吸器疾患、糖尿病や低体重出産や早産などがあります。なかでも糖尿病にかかると歯周病は悪化するといわれております。

Q. 歯茎の検査って具体的に何を
してるの?

A. 歯茎の検査は歯周ポケットの深さを
測る検査のことです。

  1. 歯周ポケットとは歯と歯茎の境にある溝のことでそこにプローブを差し込むことにより歯周ポケットをはかります。
    正常なポケットの値が2から3ミリです。 4ミリをこえてくると歯周病がすすんでいるといえます。あと1つ重要なことが検査したときに歯周ポケットからの出血の有無です。出血があれば現在進行形で歯周病が進んでいるサインですので何かしらの処置が必要です。

Q. プラーク、細菌汚れというのは
うがい薬では落とせないのですか?

A. 結論から申しますと落とせません。

プラークというのは簡単にいうとネバネバの塊の中にバイ菌がたくさんいるものと考えてください。

身近なもので例えるとお風呂の水垢やヌメリのようなものです。お風呂の排水溝などのヌメリはいくら洗剤を流したとしても取れません。
ブラシなどでこすって取る必要があります。ですからプラークを除去するにはブラッシング、フロス、歯間ブラシは必要です。

Q. 薬の副作用で
歯茎が腫れることがある?

A. はい、あります。

高血圧の薬、抗てんかん薬、免疫抑制剤、これらを服用されている方は薬の副作用によって歯茎が腫れることがあります。特に下の前歯の歯茎がよく腫れます。

他の人と治療法が違うわけではなく、歯茎の検査をして、歯石取を行っていきます。もし心当たりがある方は歯医者さんに1度診てもらうと良いでしょう。

Q. ごく稀に治りが悪い歯周病がある?

A. はい、残念ながらあります。侵襲性歯周炎といい治りが悪いものがあります。

本来歯周病というものは歯茎にプラークが付着していることによって歯周病が進行していきます。しかし、プラークがあまりついていないにもかかわらず歯周病が進行してしまうのが侵襲性歯周炎になります。

侵襲性歯周炎が疑われる場合は1度歯周病専門医に診てもらったほうが良いかもしれません。

Q. 20代の半数以上が歯周病の可能性があるって本当ですか?

A. はい、本当です。20代の約70%以上、30代の約80%以上が歯周病の可能性があるとされています。

この高い割合は歯周病は痛みなくゆっくり進行するため皆さんが思っているよりも罹患率が高くなっていると思われます。
簡単にいえば自分が歯周病だと気が付いていない人が実はたくさんいるということです。

Q. 歯周病のサインは
どんなものがありますか?

A.以下の項目が当てはまる方は、一度歯医者さんに診てもらいましょう。

  • 歯茎の腫れ、出血
  • 歯茎が痩せた
  • 歯茎の色が赤黒い
  • 歯が浮いている
  • 口臭が強い
  • 冷たいものがしみる

などがあげられます。

Q. 歯が揺れてきている場合抜かないといけないですか?

A. 抜かないといけない場合もおおいですが全てそうとは限りません。

歯が揺れていたとしてもまだ保存可能の場合もあります。
気になる場合は担当医と相談してみると良いで
しょう。

Q. 歯周病になりやすい人とは?

A.以下の項目に当てはまる方です。

  • 歯磨きが不十分な人
  • 歯並びが悪い人
  • 喫煙者
  • 口で呼吸している人
  • 糖尿病、ストレスを抱えている人
  • 食いしばり歯ぎしりをする人

などがあげられます。
この中でも歯磨きが最重要項目です。

Q. 歯石取りをしたあとに
冷たいものがしみるけど大丈夫?

A. はい、ほとんどの場合大丈夫です。
次第におさまってきます。

歯石取りを行うと歯茎の炎症がおさまり歯茎が下がります。歯茎がさがることによって一時的に知覚過敏が起こりやすくなります。

あまりにもひどい痛みの場合は担当医に相談した方が良いでしょう。

Q. 虫歯の治療と歯周病の治療なら
歯周病の治療を先にした方が良い?

A. 例外はありますが基本的には先に
歯周病の治療をしたほうが良いでしょう。

理由としては歯周病の治療を行うと歯茎の形が変わり詰め物や被せものが合わなくなる可能性があるということ、歯茎に炎症が残ったままだと歯茎が浸出液で常に濡れている状態で詰め物や被せものがくっつかない場合があることなどがあげられます。

しかしながら強い痛みがあるなど例外もあります。

Q. 歯周病は痛みがでないのですか?

A. はい、ほとんどありません。

疲れやストレスなどにより自身の免疫力が下がってしまったタイミングで痛みが出る場合はありますが、
基本的にはありません。

ですので歯医者さんで定期的なチェックが重要になります。

Q. 歯石取をしないと歯周病は治らないですか?

A. はい、歯石取をしない限りは炎症は消失しないでしょう。

歯茎に炎症を引き起こすのは、ばい菌が固まったプラークです。歯石とプラークを取り除かない限りは歯茎の炎症は治らないでしょう。

Q. タバコはなぜ歯茎に
良くないのですか?

A. タバコの成分であるニコチンが血管を収縮してしまうため本来であれば歯周病が進行しているサインである出血が少なくなってしまうのです。

出血が少なくなるとただでさえ痛みが無く気付きにくい歯周病が全く自覚症状が無くなってしまうのです。
加えて骨の破壊も喫煙者の方の方がスピードが早い報告もあります。以上から喫煙はお口の環境に良くないのです。